履歴書作成サイトは安全? 個人情報が送られていないか確かめる3つの方法
書いた内容が送られていないかは、通信を切って作る、通信の一覧を見る、説明を読む、の3つを組み合わせて確かめます。手順と分からないこと、このサイトで測った結果をまとめました。
結論:確かめる方法は3つあり、組み合わせて使います
確かめたいことは2つです。
- 送られるか:書いた内容が、通信で端末の外へ出ていくか。
- 残るか:送られた先や、使った端末に保存されるか。
「登録不要」の表示だけでは、どちらも分かりません。「保存しません」も、「送りません」と同じ意味とは限りません。作り方は、登録なしで履歴書を作る方法で比べています。
| 方法 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| 1. 通信を切って作る | 作る処理が端末の中で済むか | 通信を戻したあとに送られないか |
| 2. パソコンで通信の一覧を見る | どこへ、何を送ったか | 拡張機能など、ページの外の動き |
| 3. 説明を読む | 運営者の説明の中身 | 説明どおりの運用か |
方法1:通信を切っても、最後まで作れますか?
- 入力画面を開き、画面が出そろうまで待ちます。
- 機内モードにし、Wi-Fiなどの表示も消えているか確かめます。
- 架空の内容(氏名は「〇〇」など)を書き、PDFの保存まで進めます。
手順2の理由(2026年10月時点):機内モードでも、Wi-Fiなどがオンのことがあります。前回の設定を引き継ぐためです(iPhoneユーザガイド、Google Pixel ヘルプ)。
分かること:途中で止まるなら、その操作に通信が要る作りだと考えられます。部品を読み込むためか、内容を送るためかは、これだけでは分かりません。最後まで作れたら、作る処理は端末の中で済むと考えられます。
分からないこと:通信が戻ったあとに送る作りは、見分けられません。ブラウザによっては、送れなかった内容を、サイトがあとで送れます(MDN「バックグラウンド同期 API」)。「切っても作れたから送られていない」と保証する公的な資料はありません。
方法2:パソコンのブラウザで、通信の一覧を見るには?
ブラウザには、ページの通信を一覧にする道具(開発者ツール)があります。次は、Chromeでの手順です(2026年10月時点。かっこ内は英語の画面の表示)。
- 入力画面でF12(MacはCommand+Option+I)を押し、「ネットワーク」(Network)を選びます。
- 「ログを保持」(Keep log。版によってはPreserve log)にチェックを入れます。
- ページを読み込み直します。記録されるのは、ツールを開いている間の通信だけです(「ネットワーク アクティビティを検査する」)。
- 列の見出し(「名前」などが並ぶ行)を右クリックし、「ドメイン」を選ぶと、通信先の列が出ます。行が増えなくなるまで待ちます。
- 氏名の欄に目印の架空の文字(例:「テスト〇〇」)を書き、PDFを保存し、行が増えるかを見ます。
- 増えた行を選び、「ペイロード」(Payload)タブで送った中身を見ます。送った中身のない行には、このタブは出ません。
- Ctrl+F(MacはCommand+F)で目印の文字を探します。探す範囲は、送るときの付帯情報(ヘッダー)、送った中身、返ってきた中身です(「ネットワーク機能のリファレンス」)。
- 方法1のあとは、通信を戻してからも行が増えないかを見ます。
Chrome以外とスマホの場合です(2026年10月時点)。
- Edge:Chromeと同じキーで開き、同じ操作ができます(Microsoftの説明(英語))。
- Firefox:Ctrl+Shift+E(MacはCommand+Option+E)で開きます。送った中身は、検索ではなく、行を選んで見ます(英語の画面ではRequestタブ。Mozillaの説明(英語))。
- Safari(Mac):設定の「詳細」で「ウェブデベロッパ用の機能を表示」を選びます(Safariユーザガイド)。次にCommand+Option+Iを押します。
- スマホ:公式の案内は、パソコンにつないで見る方法です。iPhoneはMacに(Appleの説明(英語))、AndroidのChromeはパソコンにUSBでつなぎます(Googleの説明)。
方法3:プライバシーポリシーと外部送信の公表で、何が分かる?
個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)は、個人情報を取得した事業者に、利用目的の通知か公表を求めています(第21条)。プライバシーポリシーでは、何に使うかと、第三者への提供・委託・共同利用の書き方を読みます。
もう1つは「外部送信」の公表です。対象のサイトやアプリは、端末から外部へ送らせる情報の内容・取り扱う者の名称・利用目的を、公表するなどします(総務省「外部送信規律」)。総務省のFAQは、就職・転職などの情報提供サービスも、外部送信をしていれば対象になるとしています(「外部送信規律FAQ」問2-7)。
ただし、公表がないことは、送っていないことの証明になりません。自社の商品を売るだけのサイトなどは、外部送信があっても対象にならないためです(同FAQ 問1-8、問1-12)。履歴書の作成だけを行うサイトが対象かどうかは、確認した公的な資料には書かれていません。
3つの方法でも分からないことと、できる対策は?
「一覧に出なければ、端末から何も送られていない」と保証する公式の説明は、確認した範囲では、どのブラウザにもありません。
| 場面 | 開発元の説明 | できる対策 |
|---|---|---|
| ブラウザの拡張機能 | 権限によっては、見たすべてのページのデータを読み取り・変更できます(Chrome ウェブストア ヘルプ)。 | Chromeでは、サイトへのアクセスを「クリックされた場合のみ」に変えます。 |
| スペルチェック | Chromeの「拡張スペルチェック」は、入力した文字をGoogleに送ります(Google Chrome ヘルプ)。 | Chromeは「基本スペルチェック」を選びます。 |
| キーボードアプリ(iPhone) | 他社製のキーボードは、利用者が同意すると、ネットワークなどの制限が外れます(Appleプラットフォームのセキュリティ)。 | キーボードに与えた許可を見直します。 |
| 共用のパソコン | Chromeでは、ダウンロードの履歴を消しても、ファイルは残ります(「Chrome の閲覧データを削除する」)。 | Chromeのゲストモードで開き、保存したPDFを削除します。 |
このサイト(job-docs)で確かめた結果は?
job-docsは、書いた内容を端末の中だけで扱うと説明しています。その履歴書の入力画面を、方法2の手順で運営者が測りました。行数は、サイトの更新で変わることがあります。同じ手順で、そのつど確かめられます。
| 確かめたこと | 結果 |
|---|---|
| 開いた直後に読み込むもの | ページ、プログラム、フォント、郵便番号データなど、20行前後でした。一覧の通信先は、すべてjob-docs.comでした。 |
| 読み込みの約8秒後 | 通信がなくても使えるよう、このサイトのファイルをまとめて読み込みます。数十行増えて止まりました。何も書かなくても同じです。2回目からは、端末に保存済みなので増えないことがあります。 |
| 書いたことをきっかけにした通信 | 0件でした。目印にした架空の氏名と、郵便番号を書いてPDFを保存しても、行は増えず、目印の文字も見つかりませんでした。 |
| 一覧に出ない、このサイトへの通信 | Chromeの通信を記録する機能(NetLog。ふだんはオフです)で測りました。読み込みの約32秒後に、ブラウザがこのサイトのプログラム1つ(sw.js)を取り直していました。何も書かなくても起きます。 |
| 通信を切った場合 | パソコンのChromeでは、プレビューが表示され、少し待ってから切ると、入力、住所の自動入力、PDFの保存ができました。待たずに切ると、フォントや郵便番号データを読み込み終えず、住所が出ない、一部の漢字を印字できない、ということがあります。スマホの実機では未確認です。 |
| 通信の制限を、ブラウザに守らせる仕組み(CSP) | 確かめた範囲では、ほかのサイトへの送信、ほかのサイトの画像・プログラム・フォントの読み込み、フォームの送信を止めます。ページそのものの移動(リンクを押したときなど)と、このサイト自身への通信は止めません。調べていない経路もあります。そのため、上の方法でも測りました。 |
| あとから送る仕組み | 運営者がプログラムを調べた範囲では、ありません。通信が戻ったときに動くのは、読み込めなかったフォントやPDF用の部品の読み直しだけです。 |
| 端末に残るもの | 書きかけの内容は、タブの中に一時的に残ります。ブラウザによっては、閉じたタブを開き直すと戻ることがあります。 |
ほかのサイトへの通信は、フィルタ欄に「-domain:job-docs.com」と入れて見ます。拡張機能を追加していないChromeでの実測では、0件でした。拡張機能の通信が混ざることがあります。「chrome-extension://」で始まる行がその例です(「ネットワーク機能のリファレンス」)。0件でないときは、拡張機能をオフにして見直します。
「すべて消去」を押すと、同じタブで書いた履歴書と職務経歴書の両方が消えます。別のタブで書いた分は、そのタブでも押します。共用の端末では、押したあと、保存したPDFも削除します。
これは運営者の測定・自動テスト・プログラムの確認の結果で、第三者の監査や認証ではありません。ページを開いた日時やIPアドレスなどは、ホスティング事業者のサーバーに記録されることがあります(プライバシーポリシー)。
ここに書いたのは、公的な資料とブラウザの開発元の資料、運営者の測定にもとづく一般的な説明です。個別の事情についての法的な助言ではありません。
出典
- iPhoneユーザガイド「旅行用のiPhone設定を選択する」(Apple、2026年10月閲覧。機内モードのままWi-Fiなどをオンにでき、次回の機内モードでもオンのままのことがあること)
- Google Pixel ヘルプ「機内モード使用時に Android のワイヤレス接続をオンのままにしておく」(Google、2026年10月閲覧。機内モードを次にオンにしたとき、前回使った設定が呼び出されること)
- MDN Web Docs「バックグラウンド同期 API」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。通信がない間に送れなかった内容をあとで送る仕組みがあること、使えるブラウザが限られること)
- MDN Web Docs「Window: fetch() メソッド」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。通信がないとき、ページからの通信はネットワークエラーで失敗すること(通信を切って試す方法の前提))
- Chrome for Developers「Chrome DevTools を開く」(Google、最終更新2018年12月14日。開発者ツールを開くキー(F12、MacはCommand+Option+I))
- Chrome for Developers「ネットワーク アクティビティを検査する」(Google、最終更新2024年10月14日。開発者ツールを開いている間の通信だけを記録すること、「ドメイン」の列の出し方、フィルタ欄で先頭に「-」を付けて除く書き方)
- Chrome for Developers「ネットワーク機能のリファレンス」(Google、最終更新2024年7月16日。「ログを保持」、「ペイロード」タブ、検索のキーと探す範囲(ヘッダー・ペイロード・レスポンス)、フィルタ欄の domain の指定、拡張機能が出した通信のURLが chrome-extension:// で始まること。英語版の文書の表記は Preserve log で、2026年10月時点の英語の画面では Keep log(運営者が画面で確認)。「ペイロード」タブが、送った中身のない行には出ないことも、運営者が画面で確認)
- Microsoft Learn「Overview of DevTools」(英語)(Microsoft、2026年10月閲覧。Edge の開発者ツールを開くキー(F12、MacはCommand+Option+I))
- Microsoft Learn「Network features reference」(英語)(Microsoft、2026年10月閲覧。Edge にも、記録を残す設定、Payload タブ、ヘッダー・ペイロード・レスポンスの検索があること)
- Firefox Source Docs「Network Monitor」(英語)(Mozilla、2026年10月閲覧。Firefox のネットワークモニターを開くキー(Ctrl+Shift+E、MacはCmd+Opt+E))
- Firefox Source Docs「Network request details」(英語)(Mozilla、2026年10月閲覧。行を選ぶと、送った中身が Request タブに出ること)
- Firefox Source Docs「Network request list」(英語)(Mozilla、2026年10月閲覧。検索の範囲として挙がっているのはヘッダーと内容で、送った本文は挙がっていないこと)
- Safariユーザガイド「MacのSafariで「開発」メニューのデベロッパツールを使用する」(Apple、2026年10月閲覧。「Safari」>「設定」>「詳細」で「ウェブデベロッパ用の機能を表示」を選ぶと「開発」メニューが出ること)
- Apple Developer Documentation「Inspecting Safari on macOS」(英語)(Apple、2026年10月閲覧。ウェブインスペクタを開くキー(Option+Command+I))
- Apple Developer Documentation「Inspecting iOS and iPadOS」(英語)(Apple、2026年10月閲覧。iPhone・iPad のページは、Mac につないで Mac の Safari から調べること)
- Chrome for Developers「Android デバイスのリモート デバッグ」(Google、最終更新2015年4月13日。Android の Chrome は、パソコンの Chrome に USB でつないで調べること)
- The Chromium Projects「How to capture a NetLog dump」(英語)(Chromium プロジェクト、2026年10月閲覧。NetLog はブラウザの通信を記録する機能で、chrome://net-export で始めるか、起動時に指定したときだけ記録されること)
- 個人情報の保護に関する法律(e-Gov 法令検索)(デジタル庁 e-Gov 法令検索、平成15年法律第57号。第21条(取得に際しての利用目的の通知等)、第27条(第三者提供の制限。第5項に委託・共同利用の扱い)。2026年10月時点の条文(令和8年法律第56号による改正が公布済みで、主な部分は未施行))
- 総務省「外部送信規律」(自分に関する情報が第三者に送信される場合、自身で確認できるようになります。)(総務省、2026年10月閲覧。対象の事業者が通知・公表などをすること、示す3つの事項(情報の内容・取り扱う者の名称・利用目的))
- 総務省「外部送信規律FAQ」(総務省、2026年10月閲覧。問1-8(電気通信事業を営んでいない場合は、外部送信があっても対象にならない)、問1-12(自社のサイトで商品を売る小売業者には適用されない)、問2-7(就職・転職等の情報提供サービスは、外部送信をしていれば対象)。履歴書の作成だけを行うサイトについての問いはない)
- Chrome for Developers「拡張機能をデバッグする」(Google、2026年10月閲覧。拡張機能の裏で動く部分(サービス ワーカー)は、ページとは別に開く開発者ツールで調べること(冒頭の表の「ページの外の動き」の根拠))
- Chrome ウェブストア ヘルプ「アプリや拡張機能によりリクエストされる権限」(Google、2026年10月閲覧。「閲覧したすべてのウェブサイト上のユーザーデータ」の権限で、見たすべてのページのデータを読み取り・変更できること)
- Chrome ウェブストア ヘルプ「拡張機能をインストールして管理する」(Google、2026年10月閲覧。拡張機能ごとのサイトへのアクセスの設定(「クリックされた場合のみ」など))
- Google Chrome ヘルプ「Chrome のスペルチェックをオンまたはオフにする」(Google、2026年10月閲覧。拡張スペルチェックでは入力したテキストが Google に送信され、基本スペルチェックでは送信されないこと)
- Appleプラットフォームのセキュリティ「iOS、iPadOS、macOS、およびvisionOSでの機能拡張への対応」(Apple、2024年12月19日。他社製キーボードは既定でネットワークなどに出られず、利用者の同意でその制限が外れること)
- Google Chrome ヘルプ「Chrome の閲覧データを削除する」(Google、2026年10月閲覧。ダウンロード履歴を消しても、ファイル自体はパソコンに残ること)
- Google Chrome ヘルプ「ゲストとして Chrome を使用する」(Google、2026年10月閲覧。図書館やカフェなどにある公共のパソコンではゲストモードを使うこと)
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厚生労働省の様式例どおりの履歴書を、登録なしでPDFにできます。書いた名前や住所は、お使いのスマホやパソコンの中だけで扱い、運営者にも見えません。
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