なぜ送らずに履歴書を作れるのか:このサイトの仕組み
PDFを、運営者のサーバーではなく、お使いのスマホやパソコンのブラウザの中で作っているからです。その流れと、歯止め・限界を説明します。
結論:PDFをサーバーではなく、ブラウザの中で作るからです
ページと一緒に届くプログラムは、ブラウザの中で動きます(Mozillaの文書MDN「JavaScript とは」)。このサイト(job-docs)は、PDFを作るプログラムもこの形で届けます。PDFは端末の中でできあがるので、書いた内容をサーバーへ送る必要がありません。
| 比べる点 | サーバーで作る方式 | ブラウザの中で作る方式 |
|---|---|---|
| PDFを作る場所 | サービス側のサーバー(MDN「サーバーサイドの概要」) | お使いのスマホやパソコン |
| 書いた内容の行き先 | サーバーへ送られます。保存されるかは、サービスによります | 送らずに作れます。送るかどうかは、プログラムしだいです |
| 別の端末で続きを書く | 保存する作りならできます | 預けない作りでは、保存したファイルを自分で移します |
優劣ではなく、仕組みの違いです。保存する作りの例は、厚生労働省の「マイジョブ・カード」です。作った履歴書を保存して編集できると案内しています(「ジョブ・カードをつくる」、2026年10月時点)。
方式の名前だけでは、送られていないとは言い切れません。見分ける手がかりは、登録なしで履歴書を作る方法にあります。
開いてから保存するまでに、何が起きていますか?
履歴書の入力画面の例です(2026年10月時点)。
- 読み込む:ページ、プログラム、文字の形のデータ(フォント)、郵便番号データが届きます。
- 入力する:書いた内容は、ブラウザの中のプログラムが持ちます。書いたことをきっかけにした通信はしない作りです。
- PDFを作る:入力が止まると、画面とは別の「作業場」(Web Worker)でPDFのデータを作ります。画面を止めずに重い処理を進める仕組みです(MDN「ウェブワーカー API」)。
- 画面に出す:画面用の絵ではなく、保存されるPDFそのものを表示します。
- 保存する:「PDFを保存」を押すと、表示中のPDFをブラウザのダウンロードに渡します。ブラウザの中で作ったデータは、そのままダウンロードできます(MDN「blob: URL」)。このサイトのサーバーは経由しません。
作業場は、送らないための仕組みではありません。作業場からも通信はでき(手順3の資料)、このサイトの作業場もフォントを取りに行きます。保存先は、ブラウザと端末の設定しだいです(スマホで作る手順)。
住所の検索・写真・フォントの処理も端末の中ですか?
はい。どれも、データを読み込んだあとの処理は端末の中です(2026年10月時点)。
- 住所:全国の郵便番号データ(約1.2MB)を最初に丸ごと読み込み、入れた番号を端末の中で探します。番号ごとに問い合わせると、地域がサーバーに伝わるためです。データは2026年8月時点で、新しい番号は見つからないことがあります。
- 写真:選んだファイルは、送らなくてもページのプログラムで扱えます(MDN「<input type="file">」)。このサイトは送らず、切り抜いた範囲を480×640ピクセルの画像に描き直してPDFに入れます。元のファイルは入れません。
- フォント:PDF用のフォント2つは、書いた内容に関係なく読み込みます。PDFには、使った文字だけを入れる方法があります(Adobe「PDF におけるフォントの埋め込みの概要」)。このサイトも、使った文字の形だけを埋め込みます。
書きかけの内容はどこにあり、なぜ続きから直せる?
2026年10月時点の作りです。
書きかけの内容:タブごとの一時的な保存場所(sessionStorage)に置きます。読み込み直しても残り、タブを閉じると消える場所です(MDN「sessionStorage」)。ただし、閉じたタブを開き直すと戻ることがあります。共用の端末では、使い終わったら「すべて消去」を押し、保存したPDFも削除してください。
続きから直せる理由:PDFの文書情報(タイトルなどを入れる場所)に、入力内容を圧縮したデータを入れているためです。「PDFを読み込んで続きから」で選ぶと、端末の中で読み戻します。
- 印字しない欄や、入りきらなかった行は入れないようにしています。職務経歴書で「在籍中」を選ぶ前に入れた退社の年月も、入れません。
- 暗号化はしていません。PDFを受け取った人は、このデータを取り出せます(PDFの送り方)。
- Wordで保存したファイルは読み込めません。ほかのアプリで保存し直したPDFは、読み込めなくなることがあります。元のPDFも残してください。
通信がなくても動くのはなぜですか?
場面は2つあります(2026年10月時点)。
- 開いたまま通信が切れた:読み込みが済んでいれば、入力から保存まで端末の中で続けられます。
- 通信なしで開き直す:入力画面は、読み込みの約8秒後から、このサイトのファイルを端末に取っておきます。Service Workerという仕組みで、通信なしで取り出せます(MDN「キャッシュ」)。
例外です。
- 初めて開くときは、必ず通信が要ります。
- 取っておいたファイルは、ブラウザが断りなく消すことがあります(MDN「ブラウザーのストレージ割り当てと削除基準」)。
- 職務経歴書の「Wordで保存」のプログラムは、最初に押したときに読み込むので、通信が要ることがあります。
- ガイドの記事は、あらかじめ取っておく対象に入れていません。
- スマホの実機の機内モードでは、まだ確かめていません。
外に送らないための歯止めと、その限界は?
| 歯止め | していること | 限界 |
|---|---|---|
| 受け取る仕組みを置かない | 置くのは、配るためのファイルだけです | 説明どおりの運用かは、読者の側からは確かめられません |
| 通信の制限をブラウザに守らせる(CSP) | ほかのサイトへの通信とフォームの送信をブラウザが止めます(MDN「connect-src」、「form-action」) | このサイト自身への通信と、リンクでの移動は止めません |
| 外部の部品を入れない | プログラムもフォントもこのサイトから配ります。アクセス解析や広告の部品(タグ)と、Cookie(ブラウザに残す小さな記録)は使いません | 運営者の方針です。読者が確かめられるのは、通信の一覧です |
| 自動テスト | 履歴書の入力中の通信と、ほかのサイトへの通信がないことを確かめます | パソコン上での確認で、実機のかわりにはなりません |
2026年10月10日に、公開中の履歴書の入力画面を初めて開いたときの通信を、運営者が記録しました。パソコンのChrome系のブラウザで、何も書いていない状態です。開いた直後の分は約6MBで、相手はすべてjob-docs.comでした。どれもファイルを取りに行く要求(GET)で、送る中身の付いた通信は0件でした。ただし、GETでもアドレスにデータを付ければ送れます(MDN「フェッチ API の使用」)。そのため、アドレスを入力内容で変えない作りにしています。
W3C(ウェブの規格を定める団体)の草案は、CSPが、ブラウザに足す機能(拡張機能)の動作を妨げないよう求めています。草案の名前は「Content Security Policy Level 3」(英語)です。Chromeでは、拡張機能は権限によっては見たページのデータを読み取れます(Chrome ウェブストア ヘルプ)。
「絶対に外へ出ない」とは言えません。自分で確かめる手順は、送られていないか確かめる方法にあります。
サーバー側には、何があって何がないのですか?
2026年10月時点の作りです。
- あるもの:ページ、プログラム、フォント、郵便番号データなど、全員に同じファイルです。
- ないもの:書いた内容を受け取るプログラムと、データベースはありません。
- 記録されうるもの:ページを開いた日時やIPアドレスなどです。ホスティング事業者のサーバーに記録されることがあります(プライバシーポリシー)。
どんな公開のソフトウェアとデータを使っていますか?
| 名前 | 役割 | 公開元・利用の条件 |
|---|---|---|
| 厚生労働省履歴書様式例 | 罫線と見出しの位置 | 「公正な採用選考の基本」で配布。「利用規約・リンク・著作権等」が求める出典と加工は、「運営者情報・出典」に記載 |
| 郵便番号データ | 住所の自動入力 | 日本郵便「郵便番号データの説明」(著作権は主張しないと説明) |
| Noto Serif CJK JP、Noto Sans JP | PDFの文字、画面の文字 | SIL Open Font License 1.1 |
| pdf-lib(英語) | PDFを作る、読み戻す | MIT License |
| PDF.js(英語) | PDFを画面に出す | Apache License 2.0 |
| React | 画面を組み立てる | MIT License |
ライセンスの一覧は、ページ下の「運営者情報・出典」にある「ライセンス一覧」から開けます。履歴書の様式は様式例を加工したもので、厚生労働省の公認ではありません。
ここに書いたのは、開発元などの資料と、運営者の測定・確認にもとづく説明です。第三者の監査や認証ではなく、法的な助言でもありません。
出典
- MDN Web Docs「JavaScript とは」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。「サーバーサイドコードとクライアントサイドコード」の節。ページと一緒に届くプログラム(クライアントサイドコード)は、利用者のコンピューターにダウンロードされ、ブラウザの中で実行されること)
- MDN Web Docs「サーバーサイドの概要」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。「サーバーサイドではどんなことができるのか?」の「情報を効率的に保管し、提供する」。サーバー側のプログラムが、データベースにデータを格納し、PDFなどのファイルを作って送り返せること)
- マイジョブ・カード「ジョブ・カードをつくる」(厚生労働省、2026年10月閲覧。「登録ユーザー限定!便利な3つの機能をご紹介」。作成した履歴書・職務経歴書を保存して編集できるという案内(アカウント登録をした利用者向けの機能。PC・スマートフォンから使えるとも書かれている))
- MDN Web Docs「ウェブワーカー API」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭(画面を担当する処理を止めずに、別のところで処理を進める仕組みであること)と、「概念と使い方」(ワーカーからも fetch() などで通信できること))
- MDN Web Docs「blob: URL」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭。ブラウザの中で作ったデータのダウンロードを、blob URL で始められること)
- MDN Web Docs「<input type="file">」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭。選んだファイルは、サーバーへのアップロードのほかに、ページのプログラム(ファイル API)で扱えること)
- Adobe Acrobat ヘルプ「PDF におけるフォントの埋め込みの概要」(Adobe、最終更新2025年11月5日。「フォントの埋め込み」の節。埋め込み方に、ファイルで使った文字だけを入れる方法(サブセット)があること(このサイトの作りを述べた資料ではない)。ブラウザのタブに出る題は「Distiller を使用した PDF でのフォントの埋め込みと置換」)
- MDN Web Docs「Window: sessionStorage プロパティ」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭。ページの再読み込みや復元があっても残り、タブやウィンドウを閉じると消えること)
- MDN Web Docs「キャッシュ」(プログレッシブウェブアプリ)(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭と「キャッシュ技術の概要」。端末に取っておいたファイルは、ネットワークにリクエストを送らずに取り出せること。その仕組みに Service Worker を使うこと)
- MDN Web Docs「ブラウザーのストレージ割り当てと削除基準」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。「ブラウザーに格納されるデータは維持されるか」の節。サイトが端末に置いたデータは既定では、ブラウザが利用者に断りなく削除することがあること)
- MDN Web Docs「Content-Security-Policy: connect-src ディレクティブ」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭。ページのプログラムが通信できる相手を制限する指定であること(fetch()、XMLHttpRequest、WebSocket、sendBeacon() などが対象。画像などの読み込みやリンクでの移動は、この指定の対象ではない))
- MDN Web Docs「CSP: form-action」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。冒頭と「構文」の節。フォームの送信先を制限する指定で、'none' ではフォームの送信が行われないこと)
- MDN Web Docs「フェッチ API の使用」(Mozilla(MDN)、2026年10月閲覧。「GET リクエストでのデータの送信」の節。GET でも、URL にデータを付ければサーバーに送れること)
- W3C「Content Security Policy Level 3」(英語)(W3C、作業草案(Working Draft)2026年9月16日版。確定した規格ではない。「9.1. Vendor-specific Extensions and Addons」。ページの CSP は、拡張機能などの動作を妨げるべきではないとしていること)
- Chrome ウェブストア ヘルプ「アプリや拡張機能によりリクエストされる権限」(Google、2026年10月閲覧。「閲覧したすべてのウェブサイト上のユーザーデータ」の権限。この権限のある Chrome の拡張機能は、見たすべてのページのデータを読み取り・変更できること)
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」(厚生労働省、2026年10月閲覧。厚生労働省履歴書様式例(PDF・Excel、A4版・A3版)を配布しているページであること)
- 厚生労働省「利用規約・リンク・著作権等」(厚生労働省、2026年10月閲覧。「公共データ利用規約(第1.0版)に関する重要情報」1.1。コンテンツを利用するときは出典を書き、編集・加工したときはその旨も書くこと)
- 日本郵便「郵便番号データの説明」(日本郵便、2026年10月閲覧。末尾の「使用・再配布・移植・改良について」。郵便番号データに限って著作権を主張せず、自由に配布してよいとしていること。このサイトは、このデータを加工した公開のデータ(jpostcode-data、MIT License)を通じて使っている)
- pdf-lib 公式サイト(英語)(pdf-lib の開発元、2026年10月閲覧。トップページ。ブラウザを含む JavaScript の実行環境で、PDF を新しく作ったり書き換えたりできるソフトウェアであること)
- PDF.js 公式サイト(英語)(Mozilla、2026年10月閲覧。トップページ。Web 標準にもとづいて PDF を読み解き、描画するソフトウェアであること。ライセンスが Apache 2.0 であること)
- React 公式サイト(日本語版)(React の開発元(Meta)、2026年10月閲覧。トップページ。画面を、コンポーネントと呼ばれる部品を組み合わせて作るためのライブラリであること)
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厚生労働省の様式例どおりの履歴書を、登録なしでPDFにできます。書いた名前や住所は、お使いのスマホやパソコンの中だけで扱い、運営者にも見えません。
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