履歴書の職歴欄の書き方:現在に至る・以上・在職中
ハローワークのパンフレットが文章で示すのは、在職中は「現在に至る」、最後に「以上」と書くことまでです。書く位置は記載例によって違うので、資料ごとに並べて比べました。
結論:「現在に至る」と「以上」の位置は、公的な資料でも分かれます
ハローワークのパンフレット「応募書類の作り方」(2026年5月発行)は、職歴欄について次のように説明しています。
- 勤務先への入社と退社を、古い順に書くのが基本
- 在職中のときは、職歴の最後の行に「現在に至る」と書く
- 職歴の最後には「以上」と書く
「現在に至る」と「以上」を同じ行に書くか、左右のどちらに寄せるかは、このパンフレットの文章にありません。公的な記載例も、資料によって違います。
学歴と職歴の並べ方は?「退社」と「退職」はどちらですか?
厚生労働省履歴書様式例の欄の見出しは、「学歴・職歴(各別にまとめて書く)」です。パンフレットの記載例は、学歴の最後から1行あけて「職歴」を置いています。1行あけるよう定めた文章は、パンフレットにありません。学歴の年は、入学・卒業年の早見表で確かめられます。
パンフレットは、会社なら「入社」と「退社」を使い、「退職」でも差し支えないとしています。ほかの場合の語も挙げています。病院や学校、官公庁などは「勤務」と「退職」、個人事業主は「開業」と「廃業」、会社の経営者は「設立」と「解散」です。
会社名は「(株)」と略さず正式な名称で書き、「同上」「同社」「〃」も使わないよう求めています。
「現在に至る」と「以上」は、どこに書きますか?
公的な資料ごとに比べます。
| 資料 | 場面 | 書かれている位置 |
|---|---|---|
| パンフレット | 退職済み | 最後の「退社」の次の行の右端に「以上」。「現在に至る」を書いた記載例はありません。 |
| ハローワーク篠山の資料 | 退職済み | 最後の「退社」と同じ行の右寄りに「以上」 |
| ハローワーク札幌北の冊子 | 在職中 | 最後の職歴の次の行の左に「現在に至る」、同じ行の右端に「以上」 |
| 人事院「職歴書」の記入例(採用試験の書類) | 在職中 | 「現在に至る」の次の行の右端に「以上」 |
| マイジョブ・カードのよくある質問 | 経歴が多いとき | 文章で、「以上」と「現在に至る」を1行で書く方法を挙げています。 |
次の2点も、決まりを書いた公的な資料は、確認した範囲では見当たりません。
- 学歴のあとにも「以上」を書くかどうか(パンフレットの記載例では、職歴と免許・資格のあとにあります)
- 「現在に至る」の行に年・月を書くかどうか(ハローワーク札幌北と人事院の例では空欄です)
退職理由はどう書きますか?
パンフレットは、退職の理由を簡潔に書くとしています。例は、一身上の都合、出産、帰郷、定年、会社都合です。前向きな理由は、志望の動機などの欄で丁寧に書くよう勧めています。
次の点は、資料で違うか、書かれていません。
- どこまで具体的に書くか:ハローワーク加世田の資料は、会社都合と期間満了のほかは「一身上の都合」が通常だとしています。ハローワーク札幌北の冊子は、退職について可能な限り具体的に書くよう勧めています。同じ冊子の記載例の退職の行は、「一身上の都合により退職」です。
- 契約期間の満了:パンフレットにある期間満了の退職の例は派遣のもので、契約社員の例文はありません。ほかの資料の言い回しは、下の早見表のとおりです。
- 「会社都合」に当たる範囲:パンフレットに説明はありません。厚生労働省の「労働契約の終了に関するルール」に、退職勧奨(会社が退職を勧めること)の説明があります。応じて退職した場合は「自己都合による退職とはなりません」としています。労働契約の終わり方の説明で、履歴書に「会社都合」と書けるかどうかは述べていません。
在職中・退職予定のときは、どう書きますか?
パンフレットが示しているのは「現在に至る」です。退職の予定や契約期間の満了見込みを、かっこで年月とともに添える形も示しています(下の早見表)。
職歴欄に「在職中」と書く形や、有給休暇の消化中、退職日が決まっていないときの書き方は、パンフレットにありません。勤務中の連絡や出社できる時期の書き方は、本人希望記入欄の書き方にまとめています。
アルバイト・派遣・異動・社名変更は、どう書きますか?
断りのないものは、パンフレットの説明です。
- アルバイト・パート:学業期間中のアルバイトは、通常書かないとしています。卒業後のものや、応募先の仕事に関係するものなどは、アルバイトと明記して書くとしています。正社員以外でも1年以上続けていれば職歴として通用する、とするハローワーク加世田の資料もあります。この目安はパンフレットにありません。
- 派遣:派遣先が複数なら、派遣元への登録を1行書き、派遣先を並べる例もあります。
- 契約社員など:正社員以外は、雇用形態をかっこ書きで添える方法があります。
- 異動・昇格・出向:書く方法もあるとしています。履歴書の記載例は昇格で、年・月を入れ、会社名は繰り返していません。
- 社名変更:当時の名称で書き、今の名称を「(現・〇〇)」と添える方法があります。パンフレットの例は学校名などで、会社名の例はありません。
場面ごとの書き方は? 出典つきの早見表
例は、出典の資料をもとに、このサイトが作ったものです。「一身上の都合により退社」などの決まった言い回しは、資料にあります。
| 場面 | 書き方の例 | 出典 |
|---|---|---|
| 退職 | 株式会社〇〇 一身上の都合により退社 株式会社〇〇 会社都合により退社 | パンフレット |
| 契約期間の満了 | 雇用期間満了により退職 期間満了により退社 | 津山・美作 加世田 |
| 派遣 | 派遣元・派遣先・業務・期間を1行で書く形など | パンフレット |
| 在職中・退職予定 | 現在に至る 現在に至る(〇年〇月末退職予定) | パンフレット |
| アルバイト・パート | 株式会社〇〇 入社(アルバイト) パートも同じ形 | パンフレット |
| 昇格 | 〇〇部〇〇課 課長に昇格 | パンフレット(方法) |
| 社名変更 | 株式会社〇〇(現 株式会社△△) 入社 | 札幌北(会社名の例) パンフレット(方法) |
| 職歴がない | 「職歴」の下に「なし」、次の行の右に「以上」 | 東京新卒応援ハローワーク(2017年作成のPDF) |
職歴が多くて書ききれないときは?
パンフレットには、書ききれないときの説明がありません。厚生労働省のサイト「マイジョブ・カード」のよくある質問(2026年10月時点)は、次の3つを挙げています。
- 学歴は、高等学校の卒業以降を書く
- 企業ごとの入社と退社や、「以上」と「現在に至る」を1行で書く
- 職歴を別紙にまとめるか、職務経歴書を付ける
ハローワークの資料には、次の方法もあります。
- ハローワーク札幌北の冊子:学歴を最終学歴から書く
- ハローワーク川崎北のセミナー資料:派遣元ごとにまとめる、短期のアルバイトをまとめる
同じセミナー資料は、職務経歴書も出すなら、履歴書の職歴は入社と退社だけにするとしています。パンフレットは、出さない場合に、事業内容や職務内容を書き添える方法も挙げています。別のパンフレット「職務経歴書の作り方」は、職務経歴書を、履歴書に書ききれなかった内容を補う書類としています。
アルバイトの扱いを除くと、職歴をどこまで省いてよいかを示した公的な資料は、確認した範囲では見当たりません。ハローワーク水戸 マザーズコーナーの資料は、職歴を全て書くよう勧めています。正社員・パート・派遣社員・契約社員などは、雇用形態にかかわらず書くとしています。アルバイトは、応募先の仕事に関係する場合などに書くとしています。上のまとめる方法は職歴を省くものではなく、この勧めとも両立すると考えられます。
このサイトで作るとどうなりますか?
job-docsの履歴書メーカー(2026年10月時点)では、「学歴」「職歴」の見出しと最後の「以上」が自動で入ります。「現在に至る」はボタンで足し、最後に置くと「以上」は次の行の右に入ります。欄は見出しも含めて22行です。入りきらないときは、学歴と職歴の間の空白行を省き、次に「以上」を最後の行の右端にまとめます。それでも入らない行は印字されず、画面で知らせます。
職歴の入力欄では、上の早見表にある「一身上の都合により退社」「雇用期間満了により退職」などを候補から選べます。同じタブで入力中の履歴書の「入社」で終わる行は、職務経歴書の画面の「履歴書の職歴から作る」で会社として写せます。「入社(アルバイト)」や「勤務」で終わる行と、その勤め先の退職の行は写りません。2026年10月時点で、登録もメールアドレスも不要で、無料です。書いた内容はお使いのスマホやパソコンの中だけで扱い、運営者にも見えません。
ここに書いたのは公的な資料にもとづく一般的な説明で、個別の事情についての法的な助言ではありません。
出典
- ハローワーク「応募書類の作り方」(全体版)(厚生労働省職業安定局・都道府県労働局・ハローワーク、令和8年5月発行。名称の書き方と「同上」などを使わないこと(3ページ)、職歴の並べ方・雇用形態のかっこ書き・「退職」の注(5ページ)、退職理由・「以上」・本人希望記載欄の例(6ページ)、派遣の記載例(7ページ)、アルバイト・パート・在職中・会社以外に勤めた場合の用語(8ページ)、履歴書の記載例(11〜12ページ。退職済みの人の例)。ページは紙面の番号。転載を禁じる表示があるため、短い引用と言い換えで紹介しています)
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」(厚生労働省、掲載日の表示なし(2026年10月10日に確認)。上のパンフレットと「職務経歴書の作り方」の配布ページ。パンフレット類の転載を禁じる表示がある)
- ハローワーク「職務経歴書の作り方」(厚生労働省職業安定局・都道府県労働局・ハローワーク、令和8年5月発行。職務経歴書は履歴書に書ききれなかった内容を補って詳しく書く書類であること)
- 厚生労働省履歴書様式例 PDF(A4版)(厚生労働省、2021年4月。欄の見出し「学歴・職歴(各別にまとめて書く)」)
- ハローワーク篠山「応募書類を作りましょう」(ハローワーク篠山(兵庫労働局掲載)、PDFの作成日は2023年11月9日。記載例で、最後の退社の行と同じ行の右寄りに「以上」を置いていること)
- ハローワーク札幌北「履歴書の書き方」(ハローワーク札幌北(北海道ハローワークのサイトに掲載)、PDFの作成日は2024年10月30日。在職中の記載例(年・月を空けた行の左に「現在に至る」、同じ行の右端に「以上」)、社名変更の記載例、退職は可能な限り具体的に書くこと(記載例の退職の行は「一身上の都合により退職」)、欄が足りないときに学歴を最終学歴から書く方法)
- 人事院 経験者採用試験「職歴書(記入例)」(人事院、PDFの作成日は2026年7月14日。採用試験で提出する職歴書の記入例(履歴書ではない)。年・月を空けた「現在に至る」の次の行の右端に「以上」)
- マイジョブ・カード よくあるご質問「経歴が多く、履歴書に反映しきれない場合は、どうすればよいですか。」(厚生労働省(マイジョブ・カード)、掲載日の表示なし(2026年10月10日に確認)。書ききれないときの3つの方法(学歴は高等学校卒業以降、入社・退社や「以上」「現在に至る」を1行で、職歴を別紙か職務経歴書に))
- 岡山労働局(ハローワーク津山・美作)リーフレット「履歴書の書き方」(ハローワーク津山・ハローワーク美作、2023年12月(岡山労働局掲載)。退職理由の例に「雇用期間満了により退職」)
- ハローワーク加世田「就職へのホップステップジャンプ 履歴書編」(ハローワーク加世田(鹿児島労働局掲載)、PDFの作成日は2023年6月1日。「期間満了により退社」の言い回し、会社都合・期間満了以外は「一身上の都合」と書くのが通常との説明、正社員以外でも1年以上続けていれば職歴として通用するとの説明)
- 厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」(厚生労働省、掲載日の表示なし(2026年10月10日に確認)。退職勧奨に応じて退職した場合は自己都合による退職とはならないこと(履歴書の書き方を述べた資料ではない))
- ハローワーク川崎北(川崎北公共職業安定所)オンラインセミナー資料「人事担当者はここを見る!応募書類〜履歴書編〜」(川崎北公共職業安定所(神奈川労働局掲載)、PDFの作成日は2023年3月15日。職歴が多いときに派遣元ごと・短期アルバイトをまとめて書く方法、職務経歴書も出す場合の履歴書の職歴は入社・退社のみとすること)
- ハローワーク水戸 マザーズコーナー セミナー資料「会ってみたくなる応募書類&あなたの魅力発見」(ハローワーク水戸 マザーズコーナー(茨城労働局掲載)、紙面に発行日なし(ファイルの更新日は2025年10月15日)。職歴を全て書くよう勧める記述(正社員・パート・派遣社員・契約社員などは雇用形態にかかわらず書き、アルバイトは応募先の仕事に関係する場合などに書くとしている))
- 東京新卒応援ハローワーク「応募書類の書き方」(東京新卒応援ハローワーク(東京労働局掲載)、紙面に発行日なし(PDFの作成日は2017年5月31日)。旧JIS様式の履歴書での記載例で、職歴がない場合に「職歴」の下に「なし」、次の行の右端に「以上」)
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